こんにちは!白川です。
ハイローオーストラリアの攻略方法としてよくネット上に紹介されているものに『仲値ゴトー日手法』というものがあるのをご存知ですか?
「仲値ゴトー日手法は高確率で勝てる」なんて言われたりしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
そこで今回は、仲値ゴトー日手法がハイローオーストラリアにとって有効な手法なのか徹底解説していきます。
Contents
ハイローオーストラリアでも仲値ゴトー日は有効か?

仲値ゴトー日手法は、ハイローオーストラリアではなくFXの初心者や中級者の間でもてはやされている手法のことです。
どういう手法なのか簡単に紹介しますね。
仲値ゴトー日手法は次の2つの要素を掛け合わせた手法です。
- 仲値トレード
仲値発表(9:55)に合わせてドル高になる傾向を狙う。輸出企業などが行う、ドル買いに伴うドル高傾向を利用する取引方法です。 - ゴトー日
実需取引が盛んな5、10のつく日。実需取引とは貿易取引や両替など一定の経済活動の必要性から行われる投機目的ではない取引
仲値ゴトー日手法は、仲値トレードを一般企業や銀行が実需取引を行うゴトー日(5や10のつく日)に行い、より確実性を上げようという攻略術です。
仲値(なかね)とは…
金融機関で顧客が外貨を売買する際の基準レートのことです。
ハイローオーストラリアで重要になってくるのは、仲値が決まる9:55に向けて行われるドル買いによるドル高円安が、9:55以降には一斉に行われるドル売りによるドル安円高の傾向が傾くということです。
チャート的には次のようになります。

つまり、ハイローオーストラリアにおける仲値ゴトー日手法とは、仲値とゴトー日が重なるタイミングでHIGHエントリーして勝率を上げようという手法です。
仲値ゴトー日手法では、以下の3つがポイントになります。
- 仲値が決まる9:55に向けてドル高になることが多い
- ドル高になる傾向を狙って9:55に向けてHighエントリーを行う
- 実需取引が盛んになるゴトー日(5、10のつく日)に取引を行うことで確実性を上げる
なお、ゴトー日とは具体的には、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日(月末日)で、ゴトー日が土日や米国祝日の場合は直前の平日に前倒しされます。
仲値ゴトー日手法ではハイローオーストラリアで勝てない!?

たしかに、仲値ゴトー日手法で儲けられるなら、こんなに簡単な話はありません。
しかし、残念ながらこの手法、そんなに信ぴょう性はないと僕は考えています。
その理由をここでは解説します。
仲値ゴトー日手法がハイローオーストラリア攻略に有効かデータで検証!
結論から言うと、仲値ゴトー日手法はハイローオーストラリアではあまり役に立ちません。
参考までに2019年の仲値・ゴトー日におけるドル円の推移をまとめたのですが、こんな感じです。
9:00→9:55 | 9:30→9:55 | 9:55→10:10 | 10:10→10:25 | |
---|---|---|---|---|
ドル高円安になった日(割合) | 30日/71日 (42.25%) |
38日/71日 (53.52%) |
34日/71日 (47.89%) |
34日/71日 (47.89%) |
ドル安円高になった日(割合) | 41日/71日 (57.75%) |
33日/71日 (46.48%) |
37日/71日 (52.11%) |
37日/71日 (52.11%) |
ご覧の通り、9時からの55分間で実際にドル高に推移したのは1年のうち半分以下です。
ここ数年の傾向では、むしろ円安になることはあまり多くはありません。
このことから、仲値ゴトー日手法はあまり根拠のない手法であることが分かります。
仲値ゴトー日手法はアノマリー?

これまでお話しした通り、仲値ゴトー日手法は合理的な根拠が乏しいので、僕としては仲値ゴトー日手法は『アノマリー』だと考えています。
アノマリーとは…
合理的な理由はないが投資家に共有される事象のこと。
経験則を基づいた「当たる」というはっきりとした理論的な根拠がないマーケットの流れで、投資家の間で噂として広まっているものです。
ハイローオーストラリアにも当てはまる世界のアノマリー
せっかくアノマリーについて触れたので、仲値ゴトー日手法とはあまり関係ないですが、有名なアノマリーをご紹介したいと思います。
【ジブリの呪い】
ジブリが金曜ロードSHOW!で放映されると東京市場の為替相場で円高が起こる。WSJ(Wall Street Journal)に掲載されて2013年頃から有名になったアノマリーです。
【節分天井・彼岸底】
株式相場の経験則のひとつで、新春相場が始まる2月上旬の節分時期になると高値をつけて、企業の決算が集中する3月中旬の彼岸時期になると安値をつけるというアノマリー。
【2日新甫(しんぽ)】
その月の取引初日が1日ではなく2日から始まる月は、相場が荒れる傾向にあるというアノマリーです。
ちなみに、3日から取引が始まる場合は3日新甫と言います。
【4月効果】
日本の企業では年度初めとなるので決算が終わり、さらに、ゴールデンウイークで日本人の海外旅行が増えるので、円安になりやすいというアノマリーです。
【Sell in May】
5月は株が売られてやすくなるため、為替もつられて円高傾向になりやすいというアノマリーです。Sell in Mayはウォール街の相場格言の一つで、「株は5月に売れ!」ということを示唆したものです。
このほかにも、月ごとで次のようなことが言われています。
春のアノマリー | |
---|---|
3月 | 日本の輸出企業が本決算を迎え、外貨を円転換するため円高になる |
4月 | 日本企業の年度初めで3月とは逆に円安となりやすい |
5月 | GW時期は海外旅行者が増加し、円を外貨に変えるため円安傾向になる |
夏のアノマリー | |
6月 | 転換時期でGW後に円高となった傾向が円安に転換する事が多い |
7月 | 株がサマーラリーで上げることが多く、リスクオンの円安になりやすい |
8月 | 8月末に行われる米国債券の利払いの影響で円高ドル安傾向となる |
秋のアノマリー | |
9月 | 欧米企業の決算期となり、外貨資産をドルに換えるためドル高になる |
10月 | 世界的な株価の急落が多く、米株が下がると円高になりやすい |
11月 | 9月~11月は同じ方向に動きやすいとされている。特に10月と11月 |
冬のアノマリー | |
12月 | 欧米企業の決算期となり、外貨資産をドルに換えるためドル高になる |
1月 | 1月1周目がドル安の場合、1月全体もドル安になる傾向がある |
2月 | 米国債券の利払いがあるためドル安になりやすい |
世の中には有名なものから内輪のものまでたくさんのアノマリーがあります。
アノマリーを耳にした場合は、「そういう傾向があるんだな…」くらいに考えましょう。
まとめ
ハイローオーストラリアは日本人トレーダーの間でも人気があるので、たくさんのアノマリーがあります。
その中には、仲値ゴトー日手法のようにまことしやかにごり押しされているものもあるので、きちんとデータをとって検証する必要があります。
仲値ゴトー日手法に限らず、ネット上に転がっている攻略法や必勝法の多くが基本的に再現性に乏しい『勝てない戦術』です。
僕の経験から言うと、勝っている投資家というのはモロな話はしません。
ただ、話の中にヒントがたくさんあるので、それをどれだけ拾えるかが重要なのです。
白川です。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
日本の先行きが不透明になった今だからこそ、ハイローオーストラリアで自分の資産を少しずつ増やしてみてませんか?
私は将来の貯蓄のため、会社員をしながらハイローオーストラリアで副業しています。
ハイローオーストラリアを始めたのは2018年からなので、後発組で最初は稼げるかどうか不安でした。
しかし、2021年現在、月に10~30万ほどの安定した収入を得ています。
最初は不安もあると思いますが、ハイローオーストラリアは初心者にもわかりやすい投資です。
今後はライン@でのグループコンサルを行う予定ですが、ハイローオーストラリアについて不安のある方は私に直接聞いていただいて構いません。
私のハイローオーストラリアの攻略法『白川術』をお伝えさせていただきます。